クリキンディのおはなし
南アメリカのアンデス地方に住む先住民の間に、
こんなお話があるそうです。
森が燃えていました。
森の生きものたちはわれ先にと逃げていきました。
でもクリキンディという名のハチドリだけは行ったり来たり。
くちばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは火の上に落としていきます。
動物たちがそれを見て、
「そんなことをしていったい何になるんだ」と言って笑います。
クリキンディはこう答えました。
「わたしは、わたしにできることをしているだけ。」